up

太陽(Sol) = 金(Gold) : 原典で辿る錬金術の歴史 講義レポート アラビア編(11)

錬金術


関連項目: 錬金術師ゲーベル

アラビア編最後の記事は太陽、すなわち金についてのお話です。

【関連記事】
1:アラビアの錬金術事情
2:錬金術の思想とプネウマ
3:Magistery(自然変成力)
4:元素の分離とTincture
5:錬金術師Geber
6:金属の自然原理
7:金属と惑星
8:硫黄(Sulphur)
9:砒素(Arsenick)
10:水銀(Argentvive) = 水星(Mercury)


Jabir ibn Hayyan (8c) / Pseudo-Geber(13c)
from Of the Sum of Perfection : The First Book
The Third Part of this First Book: Of the Natural Principles, and their Effect.
Chapter 8 : Of Sol, or Gold.

この章に書かれていること

  • 金は金属質な体を持ち、淡黄色(citrine)であり、重く、静かで、輝いている
  • cupel(金の分析器)によって真の金であるかを検証する
  • 銅を金にこの術によって変成させることができる
  • 全ての金属でもっとも貴い、それは赤のTinctureである
  • 金はあらゆる体を変成せしめる
  • 燃やしたり、溶解されることに価値はない
  • 体(Body)を若い状態に保つ

さすがの金、かなり万能で強い性質を持っています。ただ、目的としている物質であるためか「どう扱うか」についてはあまり記述がありませんでした。ここで気になるのは金の分析器でしょうかね。金属の判別をするための手法ですが、素直に考えれば比重を使うと思うのですがどうやっていたのでしょう。硫酸を使って溶けなければ金、といった乱暴なこともできそうですが。


ここまで読んでアラビア編の講座が終了しました。金以降の金属については、参考書において割愛されています。
まだまだ多くの書がアラビア時代にはありますが、代表的かつ極めて重要な部分が講師によりピックアップされています。概要は知っていましたが、実際の文を読むとより理解が深まりますね。 続いて中世ヨーロッパ編に入っていきます。


このエントリーをはてなブックマークに追加

ご覧頂きありがとうございます!よろしければこの記事の紹介、拡散にご協力ください!

タグ[錬金術]の記事

ニコラ・フラメルの著書にける硫黄と水銀の扱い : 原典で辿る錬金術の歴史 講義レポート 中世ヨーロッパ編(6) 2013/07/10 23:22 枇々木聖
錬金術師ニコラ・フラメル : 原典で辿る錬金術の歴史 講義レポート 中世ヨーロッパ編(5) 2013/07/07 23:53 枇々木聖
13世紀の金属、鉱物観 後篇 : 原典で辿る錬金術の歴史 講義レポート 中世ヨーロッパ編(4) 2013/06/29 18:28 枇々木聖
13世紀の金属、鉱物観 前篇 : 原典で辿る錬金術の歴史 講義レポート 中世ヨーロッパ編(3) 2013/06/26 23:25 枇々木聖
ロジャー・ベーコンと「Radix Mundi - 世界の根源」 : 原典で辿る錬金術の歴史 講義レポート 中世ヨーロッパ編(2) 2013/06/23 11:53 枇々木聖
中世ヨーロッパへの伝播 : 原典で辿る錬金術の歴史 講義レポート 中世ヨーロッパ編(1) 2013/06/16 17:09 枇々木聖
太陽(Sol) = 金(Gold) : 原典で辿る錬金術の歴史 講義レポート アラビア編(11) 2013/06/15 19:45 枇々木聖
水銀(Argentvive) = 水星(Mercury) : 原典で辿る錬金術の歴史 講義レポート アラビア編(10) 2013/06/13 17:41 枇々木聖
砒素(Arsenick) : 原典で辿る錬金術の歴史 講義レポート アラビア編(9) 2013/06/12 19:30 枇々木聖
硫黄(Sulphur) : 原典で辿る錬金術の歴史 講義レポート アラビア編(8) 2013/06/11 15:18 枇々木聖