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金属と惑星 : 原典で辿る錬金術の歴史 講義レポート アラビア編(7)

錬金術


関連項目: 水銀

次の章に入る前に、金属と惑星の話をします。錬金術の著書において、様々な鉱物のもととなると考えられていた金属がいくつかあります。そして、その全てが惑星と対応して考えられていました。

【関連記事】
1:アラビアの錬金術事情
2:錬金術の思想とプネウマ
3:Magistery(自然変成力)
4:元素の分離とTincture
5:錬金術師Geber
6:金属の自然原理について

7つの金属と惑星の対応

(Gold) - 太陽 (Sun/Sol)

(Silver) - (Moon/Luna)

水銀(Argentvive/Mercury) - 水星(Mercury)

(Lead) - 土星(Saturn)

(Tin) - 木星(Jupiter)

(Iron) - 火星(Mars)

(Copper) - 金星(Venus)

このように、7種の金属と7つの惑星の対応が定義されています。
これがなぜ重要かというと、錬金術の著書において金属はほぼ惑星の名前で記述されているからです。
具体的には「水星は土星、木星、太陽と結合する」といった形の文章が出てきますが、当然これは惑星が結合するという意味ではなくその惑星に対応した金属のことを指しているわけですね。

この対応は近代まで受け継がれており、19世紀に黄金の夜明け団のマグレガー・メイザースが編した「ソロモン王の鍵」でもその影響が見られます。(リンク先の対応表にそれが見られる) http://www.esotericarchives.com/solomon/ksol.htm#table2


次回以降はGeberの著作に戻ります。硫黄、砒素、水銀、金の四種類を四回に分けて掲載予定なので、ここからは暫く軽めの記事になるでしょう。


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